
広告・PR
最大速度は、だいたい気持ちよく盛られる
Wi-Fiルーターを探すと、数字が大きいほど強そうに見える。何Gbps、Wi-Fi 6、Wi-Fi 7、ハイパワー。もちろん規格は大事だが、家で遅い原因はルーターの性能だけではない。壁、床、電子レンジ、置き場所、端末の古さ。数字の前に、電波の通り道がある。
速いルーターを買ったのに、寝室だけ遅い。これは珍しくない。リビングの端に置いたルーターが、壁を何枚も越えて端末へ届くなら、どれだけ高性能でも苦しい。選び方の最初は、速度表ではなく家の間取りだと思う。
製品の最大速度は理論上の値で、実際の通信速度を保証するものではない。インターネット回線、接続台数、端末側の規格、電波の混雑でも結果は変わる。契約回線より大きな数字だけを追うより、家の中で遅い場所と時間帯を先に測る方が近道だ。
セキュリティ設定も重要
家庭のWi-Fiでは、速度だけでなく安全な設定も欠かせない。総務省や関連機関は、暗号化方式、初期パスワードの変更、ファームウェア更新などを案内している。古い方式のまま使い続けると、便利な電波がそのまま弱点になる。
ここで見たいのは、最新規格を買えば全部解決という話ではないことだ。Wi-Fi 6やWi-Fi 7対応でも、端末側が古ければ恩恵は限られる。逆に、古いルーターを長く使っているなら、速度よりセキュリティ更新の止まり方が気になる。
買い替え時は、WPA3など対応する暗号化方式だけでなく、自動更新の有無とメーカーのサポート期間も確認したい。管理画面の初期パスワードを変え、使っていないリモート管理やWPSを見直すと、購入後の安全性まで含めた選び方になる。
メッシュという考え方
広い家や部屋数が多い家では、高いルーター一台で全部を救おうとすると失敗しやすい。電波は曲がり角が苦手だし、床や壁で弱くなる。そういう時は、メッシュWi-Fiのように複数台でカバーする考え方が合うことがある。
ただ、メッシュも魔法ではない。親機と子機の距離が遠すぎると、結局遅い電波を中継するだけになる。置くなら、電波がまだ強い場所と、届かせたい場所の中間に置く。家電っぽいが、実際は水道の中継地点を作る感覚に近い。
私なら、買い替え前にまず置き場所を変える。床ではなく少し高い場所、金属ラックの中ではなく開けた場所、電子レンジの近くを避ける。それでもダメなら規格と台数を見直す。速度の数字を追う前に、電波が気持ちよく通る道を作りたい。
メッシュの子機は、電波が完全に切れる場所ではなく親機の電波を十分受け取れる場所へ置く必要がある。可能なら親機と子機を有線でつなぐ方法もある。家の広さだけで台数を決めず、階段や廊下など電波が通る経路を見ながら配置したい。
あわせて読みたい、「テザリング勉強」
まとめ
Wi-Fiルーター選びは、最大速度だけでは決めにくい。家の広さ、壁の数、端末の古さ、置き場所、セキュリティ更新まで見ると、必要な機種がかなり絞れる。まず設置場所を整え、それでも届かないならメッシュや新規格を考える。ネットが遅い時ほど、高い機種へ飛ぶ前に電波の通り道を疑いたい。
買い替え前後で同じ端末、同じ場所、同じ時間帯に速度を測ると、改善した理由が分かる。回線側が混雑しているならルーターだけでは変わらない。置き場所で改善するのか、規格更新やメッシュが必要なのかを切り分けると無駄な出費を減らせる。